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車輪について  [2025/12/13]

 最近、選手間から聞こえて来る『車輪』の話。「来年からこの『車輪』は使えなくなる」。どういうことかファンも気になるところだ。
       
 実は今年12月一杯で、車輪を構成する一部の製品が、競輪で使えなくなる。『ハブ』と言う、車輪の軸になる部分。競輪で使う部品は全て「NJS」規格という認定された物のみを使用できるが、現在認可を受けているハブは3種類。そのうち、ヨシガイというメーカーのグランコンペという製品(2022年12月で販売終了)の認可が今年限りで有効期限を迎える。
[GRAN CONPE PRO HUB (NJS認可部品)有効期限]

 他にもシマノ製デュラエースのハブが2種、ラージサイズとスモールサイズが存在する。構造、形状の違いから、それぞれ特性を持ち、使い手の好みがある。

 また、ひとくくりに『車輪』と言うが、車輪は軸になるハブ、外周のリム、それを繋ぐスポークでホイールを組み上げ、タイヤを装着する。競輪のタイヤはシームレス構造でチューブと一体化している。これをリムセメントという接着剤で貼り付ける。この車輪組みは全て手作業で行われ、選手が自分でやったり、JKAの検車員の手を借りたり、専門のプロショップなどで組んでもらう。信頼おける職人には注文が殺到すると言う。

 さて、複数の部品を組み上げて構成される『車輪』。その中の「ハブ」ひとつで、フィーリングが変わるものだろうか。
 元選手でGT優勝経験もある市田佳寿浩氏に話を聞いた。市田氏は競輪解説や評論、執筆活動の他、選手の指導育成、そしてプロショップを経営しており、全国の選手、アスリートの車輪作製も数多く手がけている。

市田氏談
「現在認可されているハブについては、個体数値よりも使い手の感覚的な部分が大きいと感じます。お伝えする事はあくまで私自身の使用感という事でご理解ください。車輪としての使用感ですが、グランコンペは剛性が高く、回るイメージです。これはハブシャフト&ベアリングの性能(構造)によるものだと感じます。ただし車輪自体の剛性はスポークテンションが大きく影響しますので、一概にハブだけの剛性では語れません」。

「グランコンペハブが使用不可になる事について、少なからず影響はあると思われます。選手の中にはサドル等の高さ0.1mm程度で違いを感じる方がいます。使用ハブが変わるだけで乗り味が変わったと感じるでしょう。慣れるまでに少々時間がかかる場合もあると思います」。


 また市田氏によれば、グランコンペの重量は3種のハブのうち最も重い(当然だがスモールハブの物が一番軽い)が、グランは回転性に優れ、剛性や耐久性もある。ただメンテナンス性はデュラに譲るという。

 フレーム、クランク、ギヤ、チェーン、サドルやペダル、シューズにチェーンなど、競輪の自転車には様々な部品が使われている。
 コメント等でよく聞かれる「ハンドル周り」のセッティングにしても、ハンドルバーの材質、幅、深曲げ、浅曲げ、そして握りと言われるグリップ。ハンドルポスト(ステム)にも材質、長さ、角度など幾種類の物があり、組み合わせは無限大。マッチング次第で微妙な感覚に影響する。
 画面やスタンドから確認できる範囲で、その選手のセッティングに注目してみるのも一興だ。
[競走車認定基準適合部品一覧]
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